家出をした子どもが、SNSやネットゲームで知り合った男の家などで保護される事件が相次いでいる。
子どもを保護者に無断で家に泊めると、状況によって未成年者略取誘拐罪などに問われる。警察庁によると、未成年者が被害者となった略取誘拐と人身売買事件の認知件数は2018、19年ともに260件以上で、180件前後だったそれ以前から急増している。また、家出をしたとして行方不明者届が出た20歳未満の少年少女は、ここ3年は年間1万7千人ほどで推移している。
困難を抱える子どもが搾取や暴力に行き着かなくてよい社会を目指して活動する一般社団法人「Colabo」代表の仁藤夢乃さん(30)は、家出をしたり、家に居づらいと感じたりしている少女たちの相談を数多く受けてきた。
少女たちは、家や学校、児童相談所(児相)で何らかのSOSを出しているものの真剣に向き合ってもらえず、大人への不信感をもって自暴自棄になっているという。「大人から何度も諦められ、自分も自分を諦めている。自分が悪いと思っているから、ひとりで何とかしないといけないと思っている」と仁藤さん。「相談は15~18歳が中心で、ほぼ全員、SNSで居場所を探し、男の家に泊まって性被害を受けている」
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