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 米大統領選が終わり、民主党内で穏健派と革新派の対立が再燃しつつある。両派は「トランプ大統領打倒」で一致結束したが、共通の敵がいなくなり、路線闘争が起きつつある。上院選で共和党が健闘したこともあり、バイデン次期大統領の閣僚人事にも影響しそうだ。(ワシントン=園田耕司)

 「議会から(閣僚に)人物を出すことは、極めて難しい決断となる。意欲的な政策の実現には、議会で強いリーダーが必要だ」

 24日、NBCニュースで革新派のサンダース、ウォーレン両上院議員を閣僚に指名するかを問われたバイデン氏はこう答え、可能性が低いとの見方を示した。

 両上院議員は党内で存在感を高める革新派の代表的存在。特にサンダース氏は大統領選の候補者指名に向け、最後まで穏健派のバイデン氏と争った当事者だ。ただ、撤退した後はバイデン氏と協力し、挙党態勢を作り上げてきた。

 党内がまとまってトランプ氏を倒しただけに、革新派からは「バイデン政権の閣僚人事で応えて欲しい」と期待が出ている。党内革新派グループの「ジャスティス・デモクラッツ」と「サンライズ・デモクラッツ」は11日、サンダース氏を労働長官、ウォーレン氏を財務長官に起用すべきだとする閣僚候補一覧を発表。サンダース氏も「労働者のために戦うことが許されるならば、もちろんそうする」と意欲を見せた。

 しかし、バイデン氏が言及したように、実現は厳しい。大きな理由は、閣僚人事を承認する上院(定数100)の状況だ。民主党は今回の選挙で6年ぶりの過半数奪還を狙ったが、実際には共和党が少なくとも50議席を確保し、過半数を占める可能性もある。結果的に、共和党内からも賛同を得られる人物でなければ就任は難しく、革新派のハードルは高い。また、閣僚就任で議員辞職があれば、上院で民主党の形勢はさらに悪くなりかねない。

 バイデン氏はこれまで、閣僚・高官候補として国務長官にブリンケン元国務副長官、気候問題担当の大統領特使にケリー元国務長官を指名するなど、党内で広く支持を集める人を指名。ただ、今後の人事で革新派の希望が実現しなければ、不満が噴き出す恐れがある。

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 民主党内では、選挙の責任をめぐる対立も起きつつある。大統領選ではバイデン氏が勝利したが、上院では過半数に届かず、下院(定数435)は過半数を維持するものの、改選前の232議席から10議席ほど減らす見通しだ。

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