[PR]

 涌谷保育園(宮城県涌谷町)を運営する社会福祉法人理事長によるパワーハラスメントを保育士らが訴えている問題で、保育士らが加入する労働組合は30日、パワハラ行為の是正を求める要望書を宮城労働局に出した。

 要望書によると、保育士ら約20人は今年3月、当時園長だった理事長によるパワハラ行為に耐えかねて退職届を提出。その後、理事長が園長を退くことでいったんは退職は見送った。

 ところが、理事長は「施設管理者」というポストに就いて、保育士らに「違法行為だ」「懲戒処分にする」などと威圧的な発言を繰り返したという。保育士らは11月末をもって退職すると届け出た。

 保育士らはこの日、「理事長によるパワハラで、心身ともに疲弊し最善の保育を提供できなくなった。その様子を見た子どもたちの精神面にも悪影響が出ている」として、「安心して子どもが過ごせる場に変えたい」と改善指導を求めた。

 このほか、保育士らは労働基準法違反とみられる行為もあったと主張した。

 保育士らの集団退職に対応するため、園が新たに採用する職員に対し、就業規則などに違反した際に最大150万円の賠償金を支払うといった内容の誓約書を求めているのだという。

 労働基準法では、労働者の退職の自由が制約されるのを防ぐため、労働契約の不履行による違約金などを禁じている。要望書を受け取った宮城労働局の担当者は、こうした内容が書面にあれば、法律違反の可能性が高いと指摘した。

 県によると、12月以降の保育体制について、園側からは必要な保育士を確保できる見通しがあると説明を受けたという。一方、保護者の一部は子どもの預け先を他の保育施設に変更する手続きを進めている。(角津栄一)

関連ニュース