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 大阪府内では毎年、少なくとも数百件の痴漢事件が起きている。府警や民間団体は相談や通報の窓口を設け、防止に取り組む。

 府警府民安全対策課によると、容疑者を逮捕するなどした痴漢事件は年間約300~400件。電車内ではラッシュ時にドア付近で、路上では自転車などに乗った犯人がすれ違ったり追い抜いたりする瞬間に体を触る手口が多いという。

 府警は鉄道での痴漢被害の相談や乗客らの目撃情報を24時間受け付ける電話(06・6885・1234)を鉄道警察隊内に設けている。また、登録すると防犯情報が配信される「安まちメール」で、痴漢や公然わいせつといった犯罪の発生を知らせている。

 一般社団法人痴漢抑止活動センターの松永弥生代表理事は「痴漢の被害者はよく『大きな声で助けを求めて』と助言されるが、怖くて声を上げられない人がほとんどだ」と指摘する。声を上げたのに助けを得られず、「見捨てられた」と感じてさらに深く傷ついた被害者もいるという。

 センターは「痴漢は犯罪です」「私たちは泣き寝入りしません」と書かれた痴漢抑止バッジを製作し、普及に取り組む。かばんなどに付け、被害の啓発や防止につなげる狙いだ。松永さんは「助けを求める被害者の声を聞いたり、様子がおかしい人を見つけたりしたら、積極的に『大丈夫ですか』と声をかけてほしい」と話す。(山本逸生)

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