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 「総理、お座り下さい」「いや、総理はあなたですよ。代わったんですから」

 菅義偉首相と安倍晋三前首相が、ほんとにこんな会話をしたかどうかは分からない。ただ、してそうではある。本人は口には出さずとも腹の中で思っていそうなことを言って笑いにする――。それが社会風刺芸の神髄だ。

 10人組のコント集団「ザ・ニュースペーパー」が、今回も新春の大阪で公演する。コロナ禍の総理交代、米大統領選、都構想の住民投票――。揺れに揺れた2020年を笑い飛ばし、新年の飛躍の糧とする。

「学術会議以外は答えます」

 大阪市内で開かれた記者会見には、メンバー2人が菅氏役と安倍氏役に扮して登場した。菅氏役の山本天心は「何でも聞いて下さい。学術会議以外のことは何でも答えます」。菅氏に似せるため、「就任」以来三つ変えたというカツラをアピールしながら意気込みを語った。

 政治家のトップの交代は、演じる芸人にとっても我がことのような一大事。官房長官時代から菅氏を演じてきた山本は「私、総理になると聞かされてなかったんです」。

 安倍氏を長年演じてきた福本ヒデも「私も(総理の辞任を)聞かされてなかった。家で『科捜研の女』を見てたんで」。

昭恵夫人は超えられぬ

 安倍氏が、ファーストレディーの昭恵夫人について愚痴るネタもたくさん披露してきたが、「夫人ご本人が面白すぎて」(福本)、「超えられない」(山本)。この先、菅首相夫人ネタをやるかどうかは、その時々の政治情勢次第。ネタにできるぐらい荒れるかどうか、手ぐすねを引いて政権を注視する。

 一方、本人が1人で何役も演じるのもこのグループの特徴。福本は安倍氏を演じつつ、石破茂・自民党元幹事長役も得意とする。

 首相のいすに長く座ってきた男と、首相になれない男。双方の心の機微を愛を込めて演じ分けてきた。だから今のキーワードをこう表現する。

 「鬼滅の刃、破滅の石破ですね」

 公演には、大統領選を戦ったト…

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