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 米バイオ企業モデルナは30日、開発中の新型コロナウイルスのワクチンについて、米食品医薬品局(FDA)に緊急時使用許可(EUA)の申請をした。FDAは外部専門家を交えた諮問委員会の勧告を受けて許可の判断をするが、12月中旬にも米国内で接種が始まる可能性がある。米国でのEUA申請は、製薬大手ファイザーに続き2例目。

 モデルナによると、最終段階の治験には3万人が参加し、発症を防ぐ効果は94・1%だった。新型コロナの症状が確認された196人のうち185人は偽薬を接種された人で、ワクチン接種された人は11人にとどまった。30人が重症、1人が亡くなったが、ワクチンを接種された人はいなかった。65歳以上の高齢者や、人種の違いで有効性に違いはみられなかったという。

 日本政府はモデルナと、日本国内で販売や流通を担当する武田薬品工業との間で、国内向けに計5千万回分(2500万人分)のワクチンの供給を受ける契約を結んでいる。モデルナは、FDAのほか、欧州医薬品庁(EMA)にも条件付き承認を申請したほか、英国やカナダ、スイス、イスラエル、シンガポールですでに迅速に承認するための「逐次審査」が始まっているとしている。

 英メディアによると、ファイザーのワクチンは、英国で近く緊急承認される見通しだという。ファイザーとモデルナのワクチンについて、アザール米厚生長官は「クリスマス前に米国民に接種できるようになる」との見通しを示した。

 また同社と独ビオンテックは1日、ワクチンの使用許可をEMAに申請したと発表した。(ワシントン=香取啓介)