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 各府省の事業の税金の使われ方を公開で検証する行政事業レビューで、見直すべきだと結論づけた新型転換炉「ふげん」(福井県敦賀市)の事業をめぐり、河野太郎行政改革相は1日の記者会見で、現行の計画の維持を認める考えを示した。「文部科学省がきちんと説明してくれたので了承したい」としつつ、見直し要求を撤回した具体的な理由は非公開とした。

 11月14日に開かれた行政事業レビューでは、廃炉作業が進む「ふげん」の使用済み核燃料の搬出に関する海外企業との契約について、有識者は「再処理後のあり方、費用総額が不明瞭。見直しを行い、解消を含めた新たな検討がなされるべきだ」と総括。再処理で生み出されるプルトニウムを貯蔵する容器の予算について、河野氏は「再処理をしなかったら費用が無駄になる。何をするかも決まらないのに、いくらかけるつもりだ」と発言していた。

 これに対し、事業を所管する萩生田光一・文科相は20日の会見で「2026年度までに使用済み燃料を県外に搬出するという地元との約束を誠実に履行する必要がある。現行の計画が最も合理的だ」と反論していた。文科省の関係者は「30日に担当者が河野氏に面会し、地元との関係やコスト面、プルトニウムの扱いなどを丁寧に説明し、理解してもらった」としている。

 河野氏は1日の会見で「文科省が進めているプロセスで適切な対応がとられるだろう」としつつ、「プルトニウムが絡んでくる」「非公開を前提に説明を受けている」などとして具体的な理由の説明を避けた。公開のレビューの場での判断が非公開で覆ることについては「特に問題はないと思っている」と語った。(坂本純也、石倉徹也

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〈ふげん〉福井県敦賀市にある日本原子力研究開発機構の新型転換炉(16・5万キロワット)。プルトニウムを核燃料として使う技術を実証するため、約685億円の建設費をかけて開発された。1979年に本格運転を始めたが、経済性がないことなどから、2003年に運転を終えた。現在は廃炉作業中。

 敷地内などには使い終わった核燃料731体が残っており、26年度末までに搬出する計画になっている。原子力機構はフランスに運んで再処理するため、18年にフランスの企業と133億円で準備契約を結んだ。今回の行政事業レビューでは、その契約の見直しなどが求められた。