小惑星探査機「はやぶさ2」が6日、小惑星「リュウグウ」の砂が入っているとみられるカプセルを地球へ帰還させる。初代はやぶさが豪州の夜空で燃え尽きてから10年。6年50億キロの旅は最終盤を迎えている。カプセルが着陸する豪州ウーメラでは、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の回収班が準備を進めている。(石倉徹也、小川詩織)
JAXAは11月30日、はやぶさ2が地球に向けた軌道変更に成功したと発表した。それまでは地表から290キロの上空を通過する軌道にいたが、26日夕に化学エンジンを4回噴射し、地球の大気圏に再突入する軌道に乗ったという。
小惑星「リュウグウ」の砂が入っているとみられるカプセルはこれで、地球に帰還できることが確実になった。
今後の最大局面は、カプセルのはやぶさ2からの分離だ。カプセルは12月5日午後2時半ごろ、地球まで約22万キロの距離で切り離される。狙うのは豪州の約100キロ四方の砂漠地帯だ。いったん分離したらカプセル自身が軌道を修正することはできないため、分離する際のはやぶさ2の姿勢やカプセルを放り出す方向の精度が極めて重要となる。
予定では、はやぶさ2はカプセルを分離すると、約1時間後には化学エンジンを噴射して再突入する軌道を離れる。初代はやぶさは傷だらけで帰還したため、カプセルとともに再突入して燃え尽きたが、はやぶさ2は次の小惑星へ追加探査の旅に出る予定だ。
だが、万が一、カプセルの分離が確認できなかったらどうなるのか。津田雄一プロジェクトマネージャは「カプセルを地球に戻すことが一番の優先順位。そのときは、探査機ごと大気圏に再突入させることになる」と明かす。
分離が成功すれば、はやぶさ2…
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