【動画】午前3時に開場する秋田の「日本一早い」朝市=高橋杏璃撮影

拡大する写真・図版朝市で売り買いする人たち=2020年11月11日午前4時21分、秋田県由利本荘市花畑町2丁目、高橋杏璃撮影

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 「日本一早い」がキャッチフレーズの朝市が、秋田県由利本荘市にある。開場時間は午前3時だ。

 真っ暗な空に、細身の月がぽつんと浮かぶ。本荘駅前朝市が始まる時間は、朝よりも夜に近い。11月中旬の午前3時、JR羽後本荘駅近くの市場を訪れると、「朝市」と書かれたのぼりが夜道にはためいていた。

 「いま来たばかり」という管理人の繁野正倶(まさとも)さん(73)に開けてもらい、中に入る。市場が立つ場所は私有地で、繁野さんは出店者たちが地主に払う店賃(たなちん)をとりまとめている。場内の1区画を1日350円で借りる人もいれば、シャッターや水道付きの店を構えて月ごとに料金を払う人もいるという。

 「おはようございまーす」。薄暗い場内に繁野さんの声が響き渡った。

 「加川鮮魚」と書かれた看板の下で、ストーブを囲んで暖をとる3人がいた。NHKのラジオ深夜便から、由紀さおりの「夜明けのスキャット」が静かに流れている。

 母の代から加川鮮魚を営む宮下悦子さん(72)が、夫と息子に語りかけていた。「こんだけ荒れるときねんだけどな」。しけ続きで1週間近く船が出ておらず、魚が入ってこない。店先に並んだ品はわずかで、タラコやイクラなど冷凍で保存が利くものばかりだ。

拡大する写真・図版1日350円の場所代を払い、朝市で野菜を売る女性たち。客がいないときはジャガイモの皮をむいて待つ=2020年11月11日午前5時9分、秋田県由利本荘市花畑町2丁目、高橋杏璃撮影

 悦子さんの母はその昔、20キ…

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