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 会津坂下町の中学校に通っていた長男へのいじめの調査結果が開示されなかったことをめぐり、父親が町に開示と110万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が1日、福島地裁であった。遠藤東路裁判長は町に対し、一部を除いて調査結果を開示し、11万円を支払うよう命じた。

 訴状などによると、原告の江川和弥さん(56)の長男綱弘さんは2014年、中学1年の時に学校でいじめを受けて不登校になり、昨年1月に17歳で自ら命を絶った。

 町教育委員会は17年、生徒や保護者を対象に、周りにいじめを受けている人がいるかなどを尋ねるアンケートをした。和弥さんは結果の開示を求めたが、回答した生徒らの個人情報への配慮などを理由に断られた。

 判決は「調査結果から一部の情報を除けば特定の個人を識別できない」などとして、生徒の氏名や学年、委員会などの情報を除いて開示するよう命じた。

 判決後の記者会見で和弥さんは「全面不開示とした町の判断が破棄されたのは当然」と強調。その上でこれまでの調査では事実関係が十分に解明されていないとして、町に再調査を求めていく考えを示した。

 町は「判決の内容を確認した後、弁護士とも相談しながら対応を検討していく」としている。(飯島啓史)

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