木のおもちゃ心豊かに 遊べる美術館開設へ 香川

石川友恵
[PR]

 木製の玩具や遊具で遊べる「おもちゃ美術館」が、香川、徳島両県でオープンする。地元の木材を使い、伝統工芸品をモチーフにしたおもちゃを置く。木育の拠点として、幅広い世代が交流できる施設にしようと、NPO法人や自治体が準備を進めている。

 11月中旬、子育てを支援するNPO法人「わははネット」(高松市)は、市中心部の高松丸亀町商店街で「木育キャラバン」を開いた。ミニカーや人形、楽器など用意したおもちゃは全て木製。「おもちゃ学芸員」と呼ばれるボランティアスタッフが訪れた親子連れに使い方を教えていた。

 この商店街の一角に2022年春、「讃岐おもちゃ美術館」が開設される予定だ。8階建て立体駐車場の1階(約1100平方メートル)に約1万点の木のおもちゃを用意。大学生からシニア世代までの学芸員が案内する。カフェやミュージアムショップも併設する。

 わははネットと県内の名産などを紹介する雑誌「IKUNAS(イクナス)」を発行するデザイン会社の「tao.」が手がける。県内の伝統工芸や特産を知ってもらうのもコンセプトの一つで、オリーブの木を使った積み木や高松盆栽をかたどった立体パズルも楽しめるよう計画中だ。

 わははネットの中橋恵美子理事長(52)は「木に親しみ、伝統工芸を知ることで香川には誇れるものがたくさんあることを知ってほしい」と話す。

 一方、徳島県では来秋に、県が「徳島木のおもちゃ美術館(仮称)」を開館する。板野町の大型公園「あすたむらんど徳島」内にある施設を改修し、県産木材の魅力の発信施設を目指すという。

 美馬市脇町の「うだつの町並み」をモチーフにつくった小屋や人形浄瑠璃に使われる阿波木偶(でこ)などを置き、徳島の風景や伝統に親しめるようにする。県は設計や施工をする事業者を公募している。

 おもちゃ美術館は1984年に東京都にできたのが始まり。おもちゃを通じて木のぬくもりなどを感じ、子どもの心の発達や多世代での交流を図る。香川と徳島の施設はともに姉妹館として開館する予定。全国では沖縄や山口など4県にあり、静岡県などでも設立が計画されているという。(石川友恵)