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 三重県伊賀市別府の美術品展示施設「伊賀市ミュージアム青山讃頌舎(あおやまうたのいえ)」で、企画展「美の視点」が催されている。2017年に87歳で亡くなった地元ゆかりの水墨画家穐月(あきづき)明さんの作品や、ガンダーラ仏など貴重な収集品を公開。孤高のアーティスト穐月さんが探究した美への思いに迫る。20日まで(火曜日休館)。

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 穐月さんは和歌山県の高野山大学教授だった父の末子として高野山で生まれた。進学した旧京都市立美術大学で油絵と日本画を習得したが、卒業間際に中国・清朝当時の画家、金冬心の画集に出会い、水墨画の道を志すようになったという。50代で伊賀に移り住み、画業に専念した。

 ミュージアムは穐月さんの作品などを遺族から寄付された市が活用し、6月にオープン。今回は企画展第3弾だ。

 穐月さんの手になる作品は計16点を展示。大学卒業後まもない頃の作で、書体や人の描き方に金冬心の影響が見られる「莊子屛風(びょうぶ)」、穐月さん得意の石仏の作品「道・野の佛(ほとけ)」などが目をひく。

 収集した古美術品は62点。「唐代文殊菩薩(ぼさつ)座像」「愛染明王坐像(ざぞう)」、大般若経全巻、中国や日本の古い瓦などが展示されている。

 東洋文化資料館青山讃頌舎理事長兼学芸員でもある長男大介さんは「父の作品を理解してもらう一助になればと企画した。教育や研究にも役立ててほしい。きっと驚きや発見があると思う」と話す。

 観覧料一般300円、高校生以下無料。イベントとして「茶室で茶を愉(たの)しむ」(5、6、12、13の各日)を各日午前10時から4回開催。呈茶料300円。要予約。問い合わせは指定管理者の市文化都市協会(0595・22・0511)。(藤井匠)

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