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 河野太郎行政改革相は1日、再生可能エネルギーの規制改革に関する作業チームの初会合で、風力発電所の運転開始の手続きの簡素化を慎重に進める方針を説明した環境省の職員に対し、「そういう認識なら(菅義偉)総理に頼んで所管官庁を変えてもらうことになる」と迫る場面があった。

 河野氏が持ち出した菅首相は、官房長官時代、政府の政策に反対する官僚について「異動してもらう」と述べてきた。「人事」は菅氏が霞が関を掌握するための強力な武器となる一方、官僚たちの萎縮や過度な忖度(そんたく)をまねいているとの批判を受けてきた。

 河野氏は会合で、有識者とともに環境省や経済産業省の担当職員から風力発電の規制改革策などを聴取。課題に上がったのは、運転開始にあたって環境影響評価(環境アセスメント)が義務づけられる風力発電所の規模だった。国内では「1万キロワット以上」の発電所が適用対象になっている。有識者は米英と同様に「5万キロワット以上」に緩和し、小規模な風力発電所の運転開始までの時間の短縮を図るべきだと指摘した。

 環境省の担当者が「なるべく早くということではあるが、いきなり『年度内までに』とここでは申し上げられない」と説明すると、河野氏は「所管官庁を変えざるを得ない」と語気を強めた。「『(時期が)わかりません』というのは、菅内閣では、そんな言い訳は通用しない」とも述べた。

 政府は2050年までに温室効果ガスの排出量を実質ゼロとする目標を実現するため、再生可能エネルギーの拡大策などを検討している。(坂本純也)