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 日本学術会議の会員候補6人が任命されなかった問題で、人文・社会科学の310学会が2日、任命拒否の理由を説明し、6人を任命するよう政府に求める英文の共同声明を連名で発表した。各学会代表の3人が東京都千代田区の日本外国特派員協会で記者会見し、「日本の多くの学会が抱いた不安や危惧の念を、世界の研究者や市民に伝えたい」と訴えた。

 共同声明は10月に発足した「人文社会系学協会連合連絡会」がまとめ、11月6日に226学会が連名で発表したものを英訳した。教育学や社会学、歴史学や文学など人文・社会科学系諸分野の学会が広く参加している。

 日本歴史学協会国際交流委員会委員長の木畑洋一・東京大名誉教授は、国際学術会議(事務局・パリ)の会長から11月、日本学術会議の梶田隆章会長あてに「菅義偉首相による任命拒否が学問の自由に与える影響を深刻にとらえている。科学者の表現の自由が保障され、会員推薦の際に学術上の選択の自由が守られるよう強く支援する」とする手紙が届いたことを紹介。

 国際地理学連合前会長の氷見山幸夫・北海道教育大名誉教授も「地球環境やSDGs(持続可能な開発目標)の問題に対しては、専門を超えて学者が協力し合うため日本学術会議の役割は大きい。今回の問題はこの取り組みを壊しかねない」と懸念を示した。(編集委員・北野隆一