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 物理、化学、機械工学、情報科学、数学、生物といった科学のイメージは男性的? それとも女性的? 東京大などがそんなアンケートをしたところ、いずれも男性的だという印象を持つ人が多いことがわかった。特に女性でその傾向が強く、科学への女性進出を妨げている可能性があるという。こうした調査は日本ではあまり行われてこなかったが、印象の偏りが浮き彫りになった。

 東京大カブリ数物連携宇宙研究機構の一方井(いっかたい)祐子特任研究員(心理学)らは昨年6月、物理、化学など6分野について、20~60代の男女791人にオンラインでアンケートをした。男性的な印象が強い場合は5、女性的な印象が強ければ1として5段階で選んでもらったところ、6分野すべてで平均が3を上回り、男性的な印象を持たれていることがわかった。

 男性的な印象が最も強かったのは機械工学で3・88だった。物理、数学、情報科学、化学と続き、最も低い生物でも3・13と、中央の3を超えていた。また、物理で「電磁場」や「相対性理論」、機械工学で「ものづくり」「ロケット」など、分野ごとにキーワード計79個を選んで印象を尋ねたところ、数学の「美」と生物の「生命」などを除く74個が3を超え、男性的な印象だった。

 こうした印象は、男性より女性の方が強く持つ傾向があったという。一方井さんは「科学の分野に進む女性が少ないのは、イメージが障壁の一つになっていると考えられる」と話す。

 科学とジェンダーに詳しい三重大の小川真里子名誉教授(科学史)は「模範となる女性研究者や教員が少ないと女子学生が増えず、悪循環に陥る。大学なども増やそうとはしているが、日本はまだまだ少ない」と話した。

 論文は「ジャーナル・オブ・サイエンス・コミュニケーション」(https://jcom.sissa.it/archive/19/06/JCOM_1906_2020_A02別ウインドウで開きます)に掲載された。(藤波優