細見るい
拡大するKeiさんは息子が学校に行っている時間に自宅リビングでユーチューブ動画を撮影している
いまやユーチューバーは子供のなりたい職業ランキングにも登場する立派な「職業」です。配信サイトの動画が再生されるほど広告収入を得られる。51歳で配信を始めた女性のエピソードをもとに、働くことの意味を考えてみます。
「アラフィフ熟年離婚シングルマザーKei」
いま関西地方に住む女性(51)は、今年5月に「Kei」として、ユーチューブにチャンネルを開いた。
始めた時は米国にいて、米国人の夫と離婚の手続き中だった。国際結婚に納得していなかった母親とは疎遠になっていて、親族や友人に状況を伝えるためにもユーチューブを活用することにした。5月20日の投稿ではこう説明している。
「海外在住51歳、離婚し近々日本帰国予定です。国際熟年離婚、大変さに心が折れる毎日です。離婚成立が延びに延び、今度は世界的パンデミックで帰国便が2度欠航、前途多難ですが、息子と日本での人生再生に向け、動画を配信して参ります!」
米国では専業主婦としてほぼ家にこもっていた。50歳になって家族に料理をつくるだけでは幸せになれないと焦り始めた。米国育ちで16歳の長男を連れて帰国するのはやはり不安だ。こうしたことについて、時には涙をこらえながら赤裸々にカメラの前で語る。チャンネルの登録者数は帰国直前の時点では30人ほどしかいなかった。
再生回数が伸び始めたのは、長男と7月に帰国したころからだ。新型コロナウイルス対策のためPCR検査を空港で受け、ホテルで隔離生活を送った。家を借りて新生活を始め、得意な洋裁でクッションをつくった。ガラス製の宝石箱をキュウリの浅漬けの保存容器に転用するなど、日常の生活を届けてきた。学校に行く息子を見送った後、主に午前中に撮影している。そうしたところ、再生回数が数万回を超える動画も出てきた。
ユーチューブは世界で毎分50…
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