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 五島列島と九州本土を結ぶ定期便を運航していた旧五島産業汽船が2018年に経営破綻(はたん)したことについて、長崎県は2日、破綻の原因について改めて検証する考えがないとの立場を示した。県議会一般質問で小林克敏県議(自民党・県民会議)の質問に、浦真樹・地域振興部長が答えた。

 旧五島産業汽船は18年10月2日、九州本土と五島列島を結ぶ3航路を突然運休し、4日に約21億円の負債を抱えて破産申請を表明した。その直後に3人の出資者が現れ、10日には同名の新会社を設立した。

 県交通政策課によると、旧会社には16年までの9年間で、県、国、新上五島町から計約25億円が航路維持のための補助金などとして支払われた。

 小林県議は「多額の公金を受け取りながら突然の運休。公共交通機関としての責任を果たしていない」として、第三者委員会を置いて経営破綻の背景を検証すべきだと県に迫った。

 これに対し浦部長は、破綻直後の聞き取りなどの結果、主な原因は他社との競合路線への参入だったことが明らかだと説明。その上で「今回の問題を契機として航路事業者の経営状況を把握するなどの取り組みを続けている。新たな検討の場を持つ考えには至っていない」と答えた。(横山輝)

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