[PR]

 福岡県太宰府市の女性暴行死事件で、佐賀県警が事件前に女性の家族から繰り返し相談を受けたのに事件化しなかったことをめぐり、2日の県議会で質問が出た。県警の杉内由美子本部長は「お悔やみ」を述べつつ、従来の説明を繰り返した。答弁後は報道陣の取材を避けた。

 中倉政義議員(自民)は、相談の処理や事件後の対応を尋ねた。杉内本部長は「女性が亡くなられたことについて、ご遺族に心よりお悔やみ申し上げる」として頭を下げた。一方、8回の相談は「女性の身の危険を訴える内容ではなかった。女性をめぐる金銭貸借トラブルをどうにかしてほしいというもので、申し出に応じた対応をしていた」と、これまでと同じ見解を示した。

 武藤明美議員(共産)は「県民の不信感は募っている」とし、事件性を認識できなかったことや、被害届を受理しなかったことをただした。遺族への聞き取りなど、再調査も求めた。

 杉内本部長は再調査を否定。これも従来通り「今後の教訓とし」と述べたうえで、「より丁寧な申し出対応をしていきたい」と答弁した。

 閉会後、中倉議員は「疑問点は解消されなかった。県民は『県警は相談にのってくれない』と不安に感じている。説明責任を果たしてほしい」と注文。武藤議員は「納得はできない。何のための警察なのか」と話した。

 杉内本部長は閉会後、取材を求める報道陣を避け、県幹部らが使う階段ではなく、別のところを通って県警本部へすぐに戻った。県警総務課に理由を尋ねると、「取材を避ける意図はない。決裁の処理のため、早めに出た」と答えた。(平塚学、松岡大将)