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 山梨県の富士山登山鉄道構想検討会は2日、東京都内で理事会を開き、富士スバルライン上に次世代型路面電車(LRT)を建設する構想案を了承した。環境保全の観点から自動車交通を見直す意義があり、道路の拡幅などをしなくても建設できるとしている。

 検討会は来年2月の総会で構想を決定する方向で、長崎幸太郎知事はユネスコ世界遺産センターに構想の内容を説明する考えを示した。県は今後、事業の運営方法や施設整備計画などを盛り込んだ基本計画づくりに着手する。

 一方、政府も11月27日付でユネスコ世界遺産センターに、県が「代替交通手段の可能性」を検討していることを報告した。

 構想案は、富士山の環境や神聖な雰囲気を保つためには、来訪者数の適切な管理や車両の排ガスなどによる環境負荷を軽くする必要があると指摘。鉄道建設をきっかけに5合目広場の景観を改善したり、電気・上下水道を整備したりすることもできるとしている。

 運賃は立山黒部アルペンルートの交通費や海外の登山鉄道を参考に1万~2万円と想定。年間100万~300万人の利用を見込み、民間が運行しても事業として成り立つ可能性は高いとした。

 地元の市町村長や観光事業者からは「厳冬期も観光資源になる」「地元が出資でき、利益が還元される仕組みになるとよい」などの意見があったという。

 長崎知事は「登山鉄道は環境にやさしく、ぜいたく感、満足感を得られる。北海道、東京、京都にならぶ新しい日本の観光の柱になるように尽力したい」と語った。(吉沢龍彦)

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