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 県内のタクシーの初乗り料金が740円から500円に引き下げられる。「ちょい乗り」の近距離客を増やすねらいで、1・6キロまでの利用はこれまでより安く利用できる。運賃改定は25日から。

 「11月から東京の出張客が激減した。また売り上げが落ちた」。1日、JR宇都宮駅西口で客待ちをしていたタクシー運転手の男性(70)が嘆いた。

 勤務先のタクシー会社では、経営者から「休業手当を出すから」と言われ、半数の社員が休んでいる。男性は「初乗りが安くなれば、近場の客が増えるかもしれない。回転がよくなってほしい」と話した。

 現在の運賃は2キロまで740円。新しい運賃では1・1キロまでが500円となる。ただし、初乗り区間を超えて加算される運賃は、これまでの90円刻みから100円刻みとなり、加算ペースがやや速まる。

 1・642キロを過ぎると800円となり、これまでより高くなる。消費増税による値上げを除いた運賃改定は13年ぶりだ。

 運賃改定はコロナ禍にあえぐタクシー事業者の強い要望で実現した。関東運輸局によると、県内のタクシー業界の4、5月の売り上げは前年同月比3割まで落ち込んだ。10月も約6割にとどまっている。

 県タクシー協会の加盟事業者は95社。今年に入って3社が廃業したという。鉢村敏雄・専務理事は「初乗り運賃の引き下げで近距離客を増やし、値上げ分は運転手の待遇改善に充てたい」と話した。(池田拓哉)

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 県内の高齢者や障害者がタクシーで旅行や買い物に出かけやすくするため、栃木県が11月下旬から、3千円以上利用した場合に半額を助成する事業を始めた。新型コロナの影響で外出を控える高齢者や障害者を支援する目的だ。

 県の「おでかけリフレッシュ促進事業」。2021年4月1日時点で満65歳以上の高齢者や障害者手帳を持つ人が乗客に1人以上含まれることが条件。タクシー会社に予約した上で、制度を利用できる。

 1回当たり最大3万円を助成する。タクシーを貸し切りにした場合、時間制運賃は普通車で30分ごとに3050円が一般的。有料道路や駐車場の料金も半額助成の対象となる。

 県は8月から、貸し切りタクシーに限って、1万円以上利用した高齢者らに半額を助成していた。しかし10月までの利用が87件と想定の約1割にとどまったため、11月21日から制度適用の下限を3千円に引き下げた。料金メーター制のタクシーも対象に広げた。

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