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 再生可能エネルギーの地産地消を進める市民生協ならコープ(奈良市、組合員約27万世帯)が投資する奈良県下北山村の村営小又川(こまたがわ)水力発電所の更新、増強工事が完了。それを祝う式典が2日、同村上池原であった。収益の一部を山村振興に生かしてもらう包括連携協定を村と結んで進めてきた。

 6月からすでに運用されている発電所(有効落差82メートル)は出力179・7キロワット。年間発電量は一般家庭275戸分の消費量に相当する103万キロワット時の能力がある。電力事業を担うコープのグループ会社が固定価格買い取り制度(FIT)を活用して売電。年間収益3502万円を見込んでいる。

 関係者ら約30人が出席した式典で、ならコープの中野素子理事長は「地球温暖化防止や持続可能な社会づくりのため、自然エネルギーが全国に広がり、地域経済の発展、エネルギー学習の場にもなれば」とあいさつ。南正文村長は「村で生まれたエネルギーが多くの人に届き、一助になればうれしい」と述べた。

 発電所は、下北山スポーツ公園の電力を賄うため、出力98キロワットの小水力発電所として1993年に運用開始。維持管理や設備の更新が課題になっていたところ、川の水量のフル活用で出力の倍増が可能と分かり、ならコープ側が設備の更新を村に提案し、2年余り前に包括連携協定が結ばれた。

 ならコープはクラウドファンディングで出資者116人から3千万円を集めるなどし、総事業費3億4千万円を投資した。

 コープ側から村に収益の一部約250万円が年間で提供され、村民の買い物支援や福祉事業などに役立てる方向で今後協議を進めるという。(福田純也)

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