五輪延期 大塚祥平がマラソン補欠で前向きになれたわけ
酒瀬川亮介
第74回福岡国際マラソン選手権が6日午後0時10分、スタートする。新型コロナウイルスの影響で、走ることすらままならなかった2020年。出場する選手の1年と大会への思いを聞いた。
大塚祥平(26)=九電工
走る可能性が極めて低いのに、大舞台に向けて備えなければいけない。そんな微妙な立場が、東京五輪の補欠だ。
早く次のステージに向かいたいのではないか? 大塚祥平(26)=九電工=にそう尋ねると、「困るという感じじゃない。可能性があるギリギリまで準備したい」と特に気にする様子を見せない。
もともと無欲で得た補欠だった。「強い選手がいっぱいで、プレッシャーがなかった。実績のない自分がどれだけ通用するのか。力をすべてぶつけよう」。そんな気持ちで昨秋のマラソングランドチャンピオンシップに臨むと、自分でも思いがけぬ4位という好成績が出て、選ばれた。
今春に五輪の1年延期が決まり、補欠という立場も1年延びても、受け止め方は前向きだ。
「プレッシャーを感じる選手になりたい」
「緊張感をさらに1年持続し…