【動画】下水でウイルス検査 コロナ対策進む豪州の取り組み=シドニーウォーター提供、アキナ・ハンセン撮影
[PR]

 下水から検出された新型コロナウイルスを感染対策につなげる取り組みがオーストラリアで活発になっている。各国で状況が深刻化するなかで、豪州は感染の抑制に成功している。さらに、感染の芽から摘んでいこうとする「攻め」の対応と言える。(シドニー=小暮哲夫)

48時間以内に結果

 豪州の最大都市シドニー。シドニーウォーター(州水道公社)の水質検査施設には毎週、汚水の瓶が約100本運ばれてくる。

 地元ニューサウスウェールズ州の各地の下水道施設から採取されたもので、目的は新型コロナウイルスの有無を調べることだ。

 汚水を濾過(ろか)した紙に残った物質に化学溶剤を加え、細かく砕くことで核酸を抽出。PCR検査の機器にかけてウイルスがあるかどうか、データを分析する。48時間以内に結果がわかる。

拡大する写真・図版下水道施設から採取された汚水を濾過する検査施設のスタッフ。新型コロナウイルスの有無の検出・分析作業の第一段階だ=シドニー、小暮哲夫撮影

 膨大な量の下水にはウイルスはほんのわずかに含まれるにすぎない。その検出・分析法を、4月から国内の水道事業者や研究機関と連携して確立した。重要なポイントは、濾過前の汚水に塩酸を混ぜること。塩酸にくっついて濾過紙を通らなくなったウイルスをとらえることができるという。

 同公社のマリアンヌ・グラハム報道担当ゼネラルマネジャーは「現状では世界的に最も正確で迅速にウイルスの有無がわかる方法の一つではないか」と説明する。作業の改善を進めて、結果判明までの時間を24時間に短縮することを目指している。

 分析した結果は毎日、州保健局に送られる。保健局が、ウイルスが検出された施設の周辺で「未確認の市中感染が起きているかもしれない」と判断すると、住民に検査を呼びかける。

ウイルスが検出されたら

 シドニー北西部、ローズヒル地区の商業施設の駐車場の一角では13日、車が列を作っていた。ドライブスルー式の臨時の検査施設だ。近くの下水道施設からコロナウイルスが検出されたため、設置された。予約は不要で無料。スタッフが車の窓越しに人々の鼻の粘液を採取する。

 検査所を設置したのは、民間の…

この記事は有料会員記事有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

この記事は有料会員記事有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

この記事は有料会員記事有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

この記事は有料会員記事有料会員記事です。

2種類有料会員記事会員記事の会員記事が月300本まで読めるお得なシンプルコースはこちら