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 将棋の高校生棋士、藤井聡太二冠(18)=王位、棋聖=と、師匠の杉本昌隆八段(52)の3度目の師弟対決が3日午後7時に始まった。舞台は、大阪市福島区の関西将棋会館で指されている第6期叡王(えいおう)戦(不二家主催)の段位別予選八段戦。過去の師弟対決は、藤井二冠が2連勝している。弟子が師匠に勝つ「恩返し」を3度果たすのか、師匠が貫禄を示すのか注目される。

 この日はまず、午前10時からの対局で杉本八段が畠山鎮(まもる)八段(51)に116手で勝った。午後0時36分に終局した後、杉本八段は師弟戦の可能性があることについて質問され、「反対のブロックが藤井-長沼戦と知ってはいましたが、最初の将棋(=対畠山八段戦)のことで頭がいっぱい。(弟子の藤井二冠と)対局できれば、それはそれで、うれしいですが、今年6月にも(師弟戦を)指していますし、あまり意識はしていないですね」。この時点では次の対戦相手が決まっていなかったせいか、控えめなコメントだった。

 午後2時からの対局では藤井二冠が長沼(ながぬま)洋(ひろし)八段(55)に102手で勝利し、この結果、午後7時開始の勝者同士の対局が師弟戦となった。長沼八段戦が午後4時50分に終局した後、藤井二冠は、次の対局が師弟戦となったことについて質問され、「朝の時点では(師弟戦が実現するかどうかは)分からなかったんですけど、結果的に師匠と対戦できるというのは、うれしく思いますし、全力を尽くしたいと思います」と答えた。

 今回の師弟戦の勝者は、叡王戦の予選通過まで、あと1勝に迫る。

 叡王戦は将棋界に八つあるタイトル戦の一つ。主催がドワンゴから不二家に交代して第6期がスタートしたばかり。

 今期から叡王戦の対局の際、対局者には不二家のお菓子が提供されている。畠山八段との対局を終えた後、杉本八段は「新しく不二家さんがスポンサーになっての叡王戦ということで、(対局中に)横にお菓子があって、いつもと違う新鮮な気持ちで指せました」。これが第一声だった。長沼八段との対局を終えた後、藤井二冠は「チョコレートを対局中にいただきました。糖分補給にピッタリかなと思いました」と笑顔で話した。

 叡王戦は、予選が四段から九段まで段位別に実施されるのが特徴の一つ。今期の八段戦には28人が参加し、このうち本戦入りできるのは3人だけ。予選通過者12人にシード者4人を加えた計16人で本戦を行い、優勝者が来年7~9月に予定される五番勝負で豊島将之叡王(30)=竜王とあわせ二冠=に挑戦する。(佐藤圭司)