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 オートレースの第52回日本選手権で森且行(かつゆき)選手が先月に初優勝したことで注目が集まったのが、森選手が所属し選手権が開かれた川口オートレース場(埼玉県川口市青木5丁目)だ。売り上げが最盛期の約3分の1に落ち込み、コロナ禍もあって入場制限などをしているが、今年度はここまで前年同期比110%、約2千万円の収益を上げて森選手同様健闘している。

 オートレース事業はファンの高齢化やレジャーの多様化などの波を受けて逆風のまっただ中にある。2016年に船橋オート(千葉県船橋市)が廃止されるなど、すでに6カ所がなくなった。現在は川口を含め5カ所に減っている。

 川口も1990年度に最高587億円を売り上げたが、昨年度は201億円。市が運営する公営競技として91年度には65億円を市に繰り入れたが、18年度は1億円だった。昨年度は改築工事もあるためゼロという状態だ。

 今年度はコロナ禍が追い打ちをかけたが、逆に収益を伸ばしている。市公営競技事務所は「場内販売や警備などの経費がかからないことと、ナイトレースなどで工夫したことが功を奏した」と説明する。

 そんな中での森選手の優勝。31日には森選手が次の目標とするスーパースター王座決定戦もある。97年のデビュー戦には3万5千人のファンが詰めかけた。入場制限中ではあるが、人気復活の期待が高まる。

 オートレース場は現在、2号館(2973席)と5号館(4255席)の耐震性が問題となり改築を進めている。これを機に廃止という声も出たが、市は「これまで市に1233億円も繰り入れて貢献してくれた。市最大のイベント会場という面もある。簡単に廃止にはできない」という考えだ。

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 「オートレーサー 森且行 写真展~悲願のSG(スーパーグレード)初制覇までの道のり~」が14日まで、埼玉県川口市のそごう川口店6階特設会場で開かれている。入場無料。

 森選手はアイドルグループSMAPのメンバーだったが、その座をなげうってオートレースの世界に飛び込んだ。最高位のSGレースではなかなか勝てなかったが、11月3日の第52回日本選手権で初優勝。転身して24年、46歳で栄冠をつかみ取った。

 候補生入所式やマシンを整備するときの姿や優勝した日本選手権での走行シーンなど写真28点の展示に加えて、優勝した際に着ていた「勝負服」、森選手の等身大のパネルなどが飾られ、日本選手権のレースやインタビューのビデオも流されている。

 同店販売促進担当の馬場明日香さんは「川口ではオートレース場があることを誇りに思っている人が多い。当店は2月いっぱいで閉店するが、川口の人たちへのプレゼントとして企画した」と話している。(堤恭太)

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