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 自社の実在しない売り掛け債権(業務の対価として代金を得る権利)を売却し、決済代行会社から約3億4600万円をだまし取ったとして、警視庁は3日、イベント企画会社「INI(アイエヌアイ)」(東京都台東区)の代表、色川渡容疑者(45)=東京都江戸川区=を詐欺容疑で逮捕した。売った架空の債権は100件を超え、総額約45億円に上るという。捜査関係者への取材でわかった。

 被害に遭ったのは、今年初めごろまで旅行大手「エイチ・アイ・エス」の連結子会社だった決済代行会社「H.I.F.」(東京都新宿区、以下「H社」)。民間調査会社によると、主な事業は企業間の決済代行や債権を売買するファクタリング業という。

 捜査関係者によると、色川容疑者の逮捕容疑は、今年2月、自社が売り掛け債権を持っていると装い、H社に販売を申し込んで約3億4600万円で買い取らせたというもの。大手企業との取引を装い、問い合わせ用のメールアドレスを事前に用意。取引が実在するように信じ込ませるため、大手企業の社員のふりをしてH社とやり取りしていたという。

 色川容疑者はだまし取った約45億円のうち約30億円を支払期日までに自分で支払っていたが、資金繰りに窮し、不正が発覚。十数億円が未払い状態という。警視庁は、色川容疑者が自身の会社の運転資金に充てていたとみている。