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 在日コリアンを脅迫するはがきを川崎市の施設に送ったなどとして、威力業務妨害の罪に問われた元市職員荻原誠一被告(70)に対し、横浜地裁川崎支部は3日、懲役1年(求刑懲役2年)の実刑判決を言い渡した。在日コリアンの元同僚らへの恨みが動機だと、判決は認定した。

 判決によると、荻原被告は昨年12月、多文化交流施設「川崎市ふれあい館」宛てに「在日韓国朝鮮人をこの世から抹殺しよう」と書いたはがきを投函(とうかん)。差出人として在日コリアンの元同僚の名を書いた。今年1月にも「ふれあい館を爆破する」などと書いたはがきを市の事業所宛てに投函。宛先に元同僚の名を書いた。昨年11月と今年2月に県内と都内の学校にも、元同僚の名前で「爆破する」などと書いた手紙を送った。

 公判では、被告が市職員として在職中、部下だった在日コリアンの男性に対して差別的な発言をしたとして問題になり、謝罪させられたことがあったことが明らかにされた。

 江見健一裁判長は判決で、「元同僚への約25年にわたる恨みから、元同僚の職場内での評価を下げる目的で、元同僚の名をかたって脅迫状を送った」と動機を認定。被告が起訴内容を認め反省を口にしたことについても、「被告人の弁を聴いても、利用者らの負担や心情をおもんぱかった振り返りはみられない」と非難し、執行猶予付きの判決を求めた弁護側主張を退けた。