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 詩人・朗唱家の天童大人さん(76)は、詩人という枠に収まらず、芸術の境界を飛び越える活動を続けてきました。そんな「不思議な人物」の本質を一目で見抜いていたのが、ダンテの『神曲』を訳した英文学者・寿岳文章さん(1900~92)でした。寿岳さんとの関わりなどについて、天童さんに聞きました。

英文学者・寿岳文章さんからの言葉

 「不思議な人物の随一は、ここに紹介する天童大人であろう」。88年に開いた字の個展・朗唱公演に寄せて寿岳さんが書いてくださったことばで、手紙自体は何度かの引っ越しでなくしてしまったのですが、その文章を載せた個展のパンフレットはいまも大切に保管しています。

 寿岳さんは、研究者としてはウィリアム・ブレイクの書誌を刊行する一方、民芸運動にも加わり、和紙の研究でも有名な碩学(せきがく)でした。78年に同人誌「北十字」を始めたのも、寿岳さんに読んでもらいたかったからです。献本をしたら、「この風格を堅持するのはたいへんでしょうが、刮目(かつもく)しております」という手紙をいただき、なにより嬉(うれ)しかったのを覚えています。

 ご自宅にうかがったのは一度き…

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