災害現場の作業 最新技術で負担減 三重・鈴鹿で協定

中根勉
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 災害現場の作業負担を最新技術で軽くしようと、三重県鈴鹿市は「装着型サイボーグ」の活用に取り組んでいる会社「鈴鹿ロボケアセンター」と災害時の無償貸与協定を結んだ。筋肉を動かす脳の信号を感じ取って人の動きを補助する技術で、重い物を持ち上げる時の「ぎっくり腰」などを防ぐことが期待できるという。

 協定締結式は1日、鈴鹿市役所であり、ロボケアセンターの安永好宏社長と末松則子市長が署名を交わした。まずは3台の「装着型サイボーグHAL」を優先的に市に貸してもらい、災害規模によっては全国から最大30台を集めるという。

 安永社長は、ロボケアセンターの親会社で数種類のロボットやサイボーグを開発しているサイバーダイン社(茨城県つくば市)の取締役でもある。「鈴鹿市と二人三脚で、意義あるお手伝いができるといいと思います」とあいさつした。

 署名の後、末松市長と女性職員2人がHALを装着して約15キロの土囊(どのう)を持ち上げる作業を試した。HALの補助で腰の負担を感じないといい、市は倒壊家屋のがれきを運んだり、避難所に救援物資を運んだりする作業で使う考えだ。

 HALは背中側から腰を囲むように取り付ける器具。両足のひざ上にも感知器をつけて使う。重さはバッテリーを含め、約3キロ。すでに2018年の西日本豪雨以降、全国の被災現場で使われているという。

 鈴鹿ロボケアセンターは13年に鈴鹿医療科学大学内に設立された。人を抱きかかえるなど重労働が多い福祉の現場や、医療機関のリハビリなどに使う研究も進められている。(中根勉)