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 新型コロナウイルスのワクチンが英国で承認されたことを受け、世界保健機関(WHO)のテドロス・アダノム事務局長は4日の記者会見で「科学の重要な一歩だ」と歓迎した。一方で、「パンデミック(世界的大流行)は終わったとの認識が広がっていることを心配している」とも述べ、楽観論にクギを刺した。

 テドロス氏は「ワクチンができても、公衆衛生上の決まりは守る必要がある」と語り、人々に「社会全体のことを考えて行動し、注意深く過ごしてほしい」と呼びかけた。

 またテドロス氏は、ワクチンを途上国を含めて公平に分配することが「正しく、賢い選択だ」と強調し、先進国が競って大量のワクチンを確保しあう状況に懸念を示した。WHOなどが主導し、189カ国が参加してワクチンを共同調達する国際的な枠組み「COVAX(コバックス)ファシリティー」では、すでに3種類計7億回分のワクチンを確保しており、来年中に少なくとも20億回分の確保をめざすという。(ロンドン=下司佳代子)