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 震災後につくった施設の維持費増大などで厳しい財政運営を迫られるため、宮城県石巻市が2025年4月までの5年間で職員を222人減らす取り組みに乗り出す。職員定員適正化計画としてまとめ、3日にあった市議会全員協議会で市側が説明した。

 計画では、1855人(4月現在)いる職員のうち、市立高校の教員や市立病院の医療職らを除く一般職1549人を対象とした。このうち1378人いる行政職を1208人(12%減)に、給食調理員や学校の用務員などの労務職156人を107人(31%減)に、15人いる幼稚園教諭を12人(20%減)に減らし、全体で14%減の1327人にする。

 市の人口は14万1千人で、規模や産業構造が似ている全国29市と比べたところ、人口1万人あたりの職員数は平均値の65人より40人も多かったという。震災後の業務を担うため、社会人経験者らを積極採用したことなどが背景にある。人口が近い山口県周南市の職員数を目安にした。

 新規採用を絞り、192人いる任期付き職員を56人まで減らすほか、民間への業務委託なども進める。5年間の人件費を約17億円減らせると市は見込む。ただ、見直しが指摘されている合併前の旧町にあたる総合支所(6カ所)の職員減は明記しなかった。

 市はこれまで、来春に開館する複合文化施設や雄勝や鮎川浜に完成させた観光物産交流施設などの維持管理費に3年間で12億7千万円程度がかかるとの試算を明かしている。21~23年度の「財政収支見通し」によると、こうした維持費の増大や社会保障費の増加などを受け、市の貯金にあたる財政調整基金の残高は、19年度末の147億9千万円から23年度末には30億7千万円まで減る見込みだ。

 定員適正化計画は当初、18年春に策定される予定だった。「人口10万人を想定した職員数にしないと財政がもたない」と大幅な削減を求める亀山紘市長が、いったん取りまとめられた案の見直しを指示し、策定時期が延びていた。(岡本進)

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