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 果実や果菜類の害虫ミカンコミバエが今年、鹿児島県内の広範囲で見つかっている。年間の確認数は例年20~30匹程度だが、今年は11月末時点で計147匹。繁殖の可能性を示す幼虫も4自治体で確認されている。繁殖が広がれば、全国上位の生産量を誇るタンカンやポンカンを含め、県内の幅広い農産物に打撃を与える恐れもあり、関係者が警戒を強めている。

 「大事な農産物を捨てないといけないのはショック。島の農家には大打撃」

 十島村・中之島出張所の担当者はそう嘆く。中之島で11月中旬、グアバなどから幼虫が見つかり、農林水産省がかんきつ類の島外移動自粛を要請。それを受け、村職員と島民が同月下旬から、出荷間近だったスイートスプリングやポンカンなど島全域のかんきつ類の廃棄処分を進めている。

 同省門司植物防疫所によると、ミカンコミバエは例年、奄美群島や屋久島など離島を中心に年間20~30匹ほどが確認される程度だった。だが今年はすでに147匹が見つかり、その範囲は鹿児島市や姶良市など県本土を含む県内20市町村に及ぶ。南大隅町と指宿市、徳之島町、中之島(十島村)の4自治体では、グアバやカキなどから幼虫も確認された。

 県本土で幼虫が見つかったのは今年が初めて。国と県は4自治体について、このハエを誘って殺す薬剤を含ませた「テックス板」の空中散布や設置、幼虫が見つかった周辺の果実の廃棄などの防除対策を強化。11月末時点で、定着は確認されていないという。

 鹿児島は温暖な気候を利用したかんきつ類の栽培が盛んで、県によると、17年の生産量はタンカンが全国1位、ポンカンは2位。9月と11月に幼虫が確認された南大隅町の担当者は「危機が迫っている感じがある。1月からのタンカンの出荷を控え、町内の防災無線や農業関係者との会合を通じて警戒を呼びかけている」。地元農協の担当者も「生産が盛んなピーマンなどに被害が広がらないか心配だ」と話す。

 同防疫所によると、県本土での…

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