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 移動時に制約の多い双子などの多胎家庭を支えようと、和歌山市で6日、双子用自転車の試乗会があった。双子を育てている親たちが県内外から訪れ、当事者同士の交流の場にもなっていた。

 試乗会で紹介されたのは、大阪府東大阪市の会社が作る3人乗り自転車。自転車をこぐ人の後ろに、子ども用の椅子が二つ縦に並び、後ろは2輪になっている。

 双子用自転車というアイデアは、兵庫県尼崎市で多胎育児を支援するNPOの代表を務める中原美智子さん(49)が考えた。自身も双子の親である中原さん。子どもを自転車の前後に乗せていたが、双子は体重がほぼ同じで、前に乗せるとバランスが取りにくい。また、椅子の位置も後ろ側と比べて高いことが多く、持ち上げるのも一苦労。双子の親も外出しやすいようにと、新たな椅子の配置を思いついたという。

 後輪が2輪で、通常の自転車とは感覚が異なることもあって試乗会を開いている。また、多胎育児に関わる親は身体的・精神的に負担を感じるケースも多い。試乗会を親同士の交流の場にするのも目的の一つという。

 この日は約30組の家族が参加。アドバイスを受けながら、実際に子どもを乗せて自転車をこいでいた。試乗した和歌山市の栢木春奈さん(42)は4歳の双子を育てている。「子どもは15キロくらいあって、持ち上げるのは大変。それに、後ろが2人の方が安定感があった」と話していた。

 試乗会に訪れていた中原さんは「双子向け自転車のことを知らない人も多いと思うので、知ってもらう機会をより作りたい」と話した。(藤野隆晃)