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 小惑星「リュウグウ」の砂などが入っているとみられる小惑星探査機「はやぶさ2」のカプセルが6日、豪州南部の砂漠で発見された。6年50億キロの旅のクライマックスに歓喜する人たちのなかに、埼玉県羽生市の金属加工会社「キットセイコー」の田辺弘栄社長(46)もいた。「はやぶさ2」に使う特殊ねじを製造した会社だ。

 「成功するとは思いながらも気が抜けなかった。カプセル発見と聞いてほっとしました」

 田辺社長がスマートフォンのニュースでカプセル発見を知ったのはこの日の午前5時半ごろ。安堵(あんど)のあとにじわじわと喜びがわき上がってきたという。

 1940年創業の同社は1970年に日本初の人工衛星「おおすみ」が打ち上げられたときから宇宙事業にかかわってきた。

 同社によると、今回は「はやぶさ2」本体にさまざまな機材を取り付けるためのチタン合金製の特殊ねじを約100種類製造。目に見えない微細なひびや強度不足は許されず、中心メンバーの社員12~13人で徹底的に製造工程をチェックしたという。

 田辺社長は「宇宙に行くものを作っているという一体感は会社にとって非常に重要。今後も作り続けるため、社内での事業継承をしっかりしていきたい」と意気込みを語った。(釆沢嘉高)