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 政府・与党は、通常よりも長く控除が受けられる住宅ローン減税の特例について、これまでの入居期限を2年間延長し、2022年末までに入居すれば特例を受けられるようにする方針を固めた。対象となる住居の面積も「50平方メートル以上」から「40平方メートル以上」に広げる。新型コロナウイルスの感染拡大で落ち込む住宅販売を支える狙いがあり、10日にまとめる与党税制改正大綱に盛り込む。

 住宅ローン減税は、10年間にわたり、毎年末の住宅ローン残高の1%を所得税や住民税から控除する仕組み。消費増税の対策で、控除期間を13年間に拡充する特例を設けたが、新型コロナの影響で住宅の建設や入居に遅れが出た場合以外は、20年末までの入居が条件となっている。

 今回の改正では、この入居期限を22年末まで延長。新築住宅は21年9月末、マンションや中古住宅は同11月末までに契約することを条件にする。延長を1年にとどめる案も議論されたが、住宅は契約から入居まで半年から1年ほどかかるため、1年間の延長では適用が限られると判断した。

 物件の面積要件は、単身や2人世帯の増加などで小規模の住宅が増えていることを考慮して、緩和することにした。ただ、都市部の小規模物件は高所得者層が投資用に購入する場合もあるため、40平方メートル以上50平方メートル未満の物件については、年間所得1千万円以下とする所得制限を設ける。

 住宅ローン減税をめぐっては、ローンの借入金利が低下するなか、毎年の控除額がローンの利息額よりも大きくなる例が見られるとして、会計検査院が問題視している。だが、毎年の控除額を支払利息額までとするなど、制度の抜本的な見直しについては今回は見送り、来年度以降に議論することにした。(新田哲史)