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 インドネシアの汚職捜査機関は6日、新型コロナウイルス対策の配給事業で業者から計1億2千万円相当の現金を受け取ったとして、ジュリアリ社会相(48)を収賄容疑で逮捕した。ジョコ政権では11月にも、海洋水産相が別の汚職容疑で逮捕されたばかり。

 逮捕したのは独立捜査機関「汚職撲滅委員会」(KPK)。発表によると、ジュリアリ氏は米や油、砂糖などの必需品を非正規労働者らに配給する政府の事業で5~12月、1袋あたり30万ルピア(約2200円)の契約で、うち1万ルピア(約74円)を賄賂として複数の業者から受け取った疑いがある。計170億ルピア(約1億2500万円)がジュリアリ氏に渡ったとされる。

 KPKは5日未明、首都ジャカルタで現金の受け渡し現場を捜索。約1億700万円相当の現金を押収し、ルピアや米ドルの札束が詰め込まれたスーツケースを会見で公開した。この配給事業で社会省は総額5兆9千億ルピア(約437億円)の契約を業者と結んでおり、KPKは余罪についても調べている。

 ジュリアリ氏は、ジョコ大統領が所属する闘争民主党の国会議員を務め、昨年10月の第2次ジョコ政権で初入閣した。この政権では11月25日にも、ロブスターの幼生の輸出をめぐる収賄容疑でエディ海洋水産相がKPKに逮捕されたばかり。ジョコ氏は6日の会見で「KPKの司法手続きを尊重する」と述べ、後任の人事を発表した。(ジャカルタ=野上英文)