松岡大将
佐賀市のJR佐賀駅構内にある佐賀県産日本酒の立ち飲みバー「SAGA BAR」内に、2人組が開店から閉店まで、ずーっと立っている。店を主催する「さが県産品流通デザイン公社」は「1人で来ても、にぎやかに思えて入りやすいので、ぜひ来てほしい」とアピール。とはいえ黒い服を着て、黙って一歩も動かない若者風の2人は、不気味だ。その正体は……。
2人は、人ではなかった。マネキンだった。高さ191センチの男性タイプと、177センチの女性タイプの二つ。それぞれテーブル席に寄り添うように立つ。新型コロナウイルス対策として、お客さんがマネキンを挟んで立つことで、一定の距離を取ってお酒を飲めるようにした工夫だという。
マネキンはおしゃれな服のPRもしている。着ているのは、東京などで展開するセレクトショップ「atmos(アトモス)」と県が連携してつくった服とマスク。県産日本酒を若者にアピールしようと、県内の酒蔵をイメージしたデザインで、並んで立てば、若者と飲んでいる気分も味わえる。テーブルにあるQRコードからサイトにアクセスすれば、商品を買える。
2人の若者は、しばらく店にいるそうだ。(松岡大将)
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