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 岐阜市中心部のフリースクール「人と学ぶ場ふらっと」の生徒たちが、山あいの岐阜県本巣市文殊にスクールの新たな拠点「お山のおうち」をつくろうと計画している。自然と触れ合いながら地域の人や不登校を経験した仲間と交流するため、拠点となる古民家の改修資金を募っている。

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 「(昨年12月に)ふらっとに来るまでは、夜遅くまで遊び、勉強もしたことがない生活だった。今は人と関わり、目標を達成するために頑張っています」

 11月下旬、岐阜市の岐阜商工会議所の発表会。溝口柊さん(17)は緊張した表情を浮かべながらも、ふらっとで仲間と交流したときの充実感や、新たな拠点に込めた願いを語った。同学年の山田春香さんも「人と関わるのがすごく怖くて苦手だったけれど(ふらっとで)いろんな年代の人と関わり、つながりの大切さを知りました」と話した。

 ふらっとは、名鉄岐阜駅近くのビルにあるフリースクール。不登校を経験した小中高校生ら40人ほどが通う。居場所づくりや中京高校通信制のサポート校、個別指導教室の機能がある。公立小中学校の元教諭の加藤隆史さん(39)、やわらさん(39)夫妻が2016年に開業した。

 新たな拠点「お山のおうち」の計画は、スクールの「キャリア教育」の一環だ。スクールが古民家の管理を任されたのがきっかけで、高校生5人ほどを中心に、6月から「どんな場所にしたいか」を子ども自身で話し合った。

 古民家は長年空き家で、床が抜けそうだったり、壁が汚れていたりするという。まずは床や壁の修理代として、100万円を募ることになった。

 現地で落ち葉を集めて焼き芋をしても、すぐに火が消えるハプニングもあった。「自然の中で何かをするには、人と一緒にやらないといけない。ここでしかできない体験がある」「『ただいま』と入れる家にしたい」と意気込む。

 生徒たちは出身の中学校を訪問して教諭に声をかけたり、SNSで呼びかけたり。通信制高校1年の冨沢海紗さん(16)は、母親が働く介護施設で募金を呼びかけた。「家を自分も使いたいと思うと、一歩前に進めた」と話す。

 加藤さんは「子どもが目標を持って、達成していく過程が一番大切。(拠点は)地域の方々など多くの方に使ってもらえれば」と話している。

 資金はこれまでに40万円を超え、15日にまず改修工事がある。問い合わせは、ふらっとの電話(058・267・6186)へ。(高木文子)

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