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 内閣府が8日公表した7~9月期の国内総生産(GDP)2次速報は、物価変動の影響を除いた実質(季節調整値)で、前期(4~6月)比5・3%増、このペースが1年続くと仮定した年率換算では22・9%増だった。算定基準を一部変更した影響もあって、11月公表の1次速報(年率21・4%増)から上方修正され、記録的な伸びがさらに広がった。

 プラス成長は消費増税直前の昨年7~9月期以来、4四半期ぶり。コロナ危機で戦後最悪の落ち込みとなった前期からの反動で大きく伸びた。ただ、水準で見れば、取り戻したのは前期に減った分の約6割にとどまり、回復は力強さを欠いている。

 上方修正の主因は、内需の上ぶれだ。個人消費は前期比5・1%増(1次速報は4・7%増)に修正。感染拡大がいったん落ち着いた9月分のサービス・娯楽関係の消費の伸びが1次速報後に公表された統計で確認されたのを反映した。GDP算定基準の見直しでリフォーム費用などが新たに加わった住宅投資は5・8%減(同7・9%減)と減少幅を縮めた。設備投資も、建物や通信機械への投資が1次速報後の統計で確認されたことから、2・4%減(同3・4%減)となった。

 一方、輸入が1次速報の9・8%減から8・8%減に修正された結果、外需の押し上げ分はやや縮んだ。

 GDPは今回から算定基準が見直された。リフォームなどから生まれる付加価値額が加わり、過去の分も含めて数値が改定された。この結果、7~9月期の実質GDPの年換算額は527・1兆円となり、1次速報の507・6兆円より約20兆円膨らんだ。

 また、19年度の実質成長率も修正され、1次速報の前年度比0・0%増のプラス成長から一転、0・3%減のマイナス成長となった。マイナスは、消費税率が8%に上がった14年度の0・4%減以来、5年ぶりになる。(山本知弘)