【動画】ペットのヤギが除草で活躍 大阪城公園=矢木隆晴撮影
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 最近、大阪城公園(大阪市中央区)にヤギが出没している。童謡に出てくるような白と黒のヤギ2頭が、黙々と草を食べる愛らしい姿が癒やされると話題になっている。

 「めっちゃ、かわいい」

 近所に住む女性(39)は、たまたま見かけたヤギに足を止めた。2歳の息子も大喜びで、柵越しのふれあいを楽しんでいた。

拡大する写真・図版大阪城公園に「出勤」したヤギ。飼い主が松の手入れをする間、トラック荷台のケージで待つ=2020年11月30日、大阪市中央区、矢木隆晴撮影

 だがなぜ、大阪城公園にヤギ?

ペットのヤギが除草に活躍

 その目的は「除草」。今年6月から、同公園の除草作業に試験的に導入されていて、月に4、5回公園に姿を現す。

 この2頭、公園を管理する市の持ち物ではなく、個人の私物だ。造園業を営む辰己倖一さん(59)のペットとして、普段は大阪府八尾市の自宅で飼われている。辰己さんは大阪市が公園の管理を委託する大和リースからの依頼で同公園内の植栽管理を担当。仕事がある時、ヤギもトラックの荷台に乗って自宅から一緒に「通勤」する。

 ヤギやヒツジが好きな辰己さんは、今年4月に長野県で2頭を購入。「大阪城公園の除草に使えないか」と思いつき、大和リースの担当者に相談。大阪市や大阪城パークセンター、関係者の許可を得て実現した。

拡大する写真・図版大阪城公園に「出勤」したヤギ。飼い主が松の手入れをする間、トラック荷台のケージで待つ=2020年11月30日、大阪市中央区、矢木隆晴撮影

 2頭は1歳3カ月の双子で、見た目から「シロちゃん」と「クロちゃん」と呼ばれている。シロは気が強く、餌をよく食べ体が少し大きい。クロは比較的おとなしめだ。「仕事」の日は、朝9時ごろから夕方4時ごろまで黙々と食べ続け、縦2メートル×横3メートルの柵の中の草をほぼ食べ尽くす。人間が刈ればすぐ終わる面積なのだが、騒音も排ガスを出さず、刈った草も残さないため、「トリプルゼロ」(騒音ゼロ、CO2ゼロ、廃棄物ゼロ)とも呼ばれ環境にやさしい。

 そして経済効率よりも期待できるのが「癒やしの効果」。公園で観察していると様々な人が足を止める。「今はコロナでみんながイライラしている時。見ているだけで和む」と話す、ヤギを見つめていた建設業の男性。スマホで写真を撮ったり、ぼーっと見つめたり、さながらアイドル的存在となっている。

拡大する写真・図版大阪城公園の植栽を管理する辰己倖一さん。ペットとして飼うヤギがかわいくて、除草で活用できないかと提案した=2020年11月30日、大阪市中央区、矢木隆晴撮影

 2頭のヤギは、現在、公園内の森ノ宮駅に近い緑地帯で主に活動している。実施日は同センター(06・6755・4146)に問い合わせれば教えてもらえる。今後はホームページやSNSで発信することも検討しているという。

ヤギのレンタルも

 ヤギの除草は全国的に増えている。農林水産省によると、2018年のヤギの飼育頭数は約3万頭で、年々増加傾向。学校や団地、河川敷や傾斜地など、除草の需要は全国各地で広がりつつあり、レンタルや販売をする業者も数多く存在している。

除草するのはヤギだけ?後半では他の動物による除草などの記事がご覧いただけます

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