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 防衛省は8日夕、北海道旭川市に、自衛隊の看護師や准看護師計10人を派遣すると発表した。派遣先は、新型コロナウイルスの感染拡大で人手不足に陥っている市内の吉田病院と、障害者施設の北海道療育園で、期間は2週間以内。8日現地に入り、9日から本格的な医療支援を始める。

 鈴木直道・北海道知事から8日夕、自衛隊に対して正式な派遣要請があった。道内の部隊などに所属する看護師1人と准看護師4人の計5人が1チームとなり、診療の補助や入院患者の看護に当たる。自衛隊が看護師らを派遣して医療支援に当たるのは、8月に沖縄県内の医療機関を対象に実施して以来。

 このほか防衛省は、大阪府への同様の派遣についても事務レベルで調整を続けている。ただ自衛隊側の医療人材にも余力は乏しく、医官(医師)と看護官(看護師)はそれぞれ約1千人いるが、新型コロナの患者を受け入れている各地の自衛隊の病院で対応などに追われている。

 岸信夫防衛相は8日の記者会見で「(自治体の)要請をそのまま受け入れるのはかなり困難を伴うのではないか」と話した。派遣を調整中の大阪府の吉村洋文知事には電話で「(自衛隊に)人的余裕があるわけではない。全てお応えできる状況ではないかもしれない」と伝えたことも明らかにした。(伊藤嘉孝、寺本大蔵)