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 一面紫色の空。11月、こんな千葉市の写真がツイッターに相次ぎ投稿され、「魔王が降臨しそう」「神秘的」と話題になった。

 投稿した一人、千葉市の会社員降矢凪(なぎ)さん(34)は「こんなきれいな空、見たことない」。スマートフォンで思わずパシャリ。投稿はすぐに拡散された。

 光を放っていたのは、高糖度のフルーツトマトの生産などを行う農業ベンチャー「オスミック」(東京都中央区)が千葉市緑区で営むトマト栽培のビニールハウスだ。

 ビニールハウス全12棟(計約2万4千平方メートル)のうち7棟でLEDライトを使用。日照時間の短い冬は、日没後~午後9時、午前3時~日の出に点灯する。糖度を高める効果がある「青色」と、成長を促す効果がある「赤色」の2色が混ざり、紫色に見えたようだ。

 同社の鈴木正人さんは「トマトが苦手な子どもも食べられるように開発した高糖度のミニトマトを育てている。旬は夏ですが、冬でも甘いトマトを作るために光が必要なんです」。現場で働く職員らは紫色の空に気付いていなかったようだ。「ネットで初めて知りました。帰りはビニールハウスに背を向けて帰るので……。びっくりです」

 空が紫色に染まらない日もあり、条件があるようだ。銚子気象台によると、上空の低い位置に雲ができると、地面からの光が雲に反射して、空が光と同じ色になって見えるという。

 同社では少なくとも来年2月ごろまで夜間にライトをつける予定。気象条件がそろえば、しばらく紫色の空が見えそうだ。(佐藤瑞季)