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 言葉に出しにくい家族への感謝の気持ちを伝える第14回「『いつもありがとう』作文コンクール」(朝日学生新聞社、シナネンホールディングスグループ主催)で、埼玉県春日部市立備後小学校3年生の米島夏綾(かりん)さん(8)の「お母さんの左手」が、9540点の中から最優秀賞に選ばれた。「30分ぐらいで普通に書いた」という作品が、審査員から「構成力がありドラマを感じる」と評価された。

 夏綾さんの家庭では、母親の一美さん(44)が都内の職場で働き、父親の亮さん(37)が家事を受け持つ。一美さんの左手が不自由で、家事をこなすのが難しいことがその理由だが、周囲からは奇異の目で見られることも。昼間に公園で父子で遊んでいると、誘拐犯と間違えられて警察に通報されるなど、いつも笑顔の亮さんが落ち込むこともある。

 夏休みの宿題で作文に取り組んだ夏綾さんは、そんな家族の様子を描きながら、父と母、そして母親の不自由な左手への感謝の気持ちをつづった。一気に書き上げ、10日もかかった読書感想文に比べて「簡単だった」という。

 そんな作品が、作文コンクールの頂点に。審査員の1人で作家のあさのあつこさんは「この作品の秀逸なところは、最後はお母さんの不自由な左手にありがとうと結ばれているところで、これには驚いた。作品を作る力、構成力をひしひしと感じた」と評価した。

 夏綾さんは3日、両親と春日部市役所を受賞の報告に訪れ、石川良三市長の前で作文を朗読した。

 普段は活発だという夏綾さんも、受賞の感想を聞かれると「うれしかった」とはにかんだ。一美さんは「家庭のことが書かれて恥ずかしいけれど、最優秀賞はうれしい」。亮さんは「夏綾は母の左手に手紙を出すつもりで書いたのでしょう」と話した。(米沢信義)

「お母さんの左手」(全文)

 わたしのお父さんは、はたらいていない。その代わり、そうじやせんたく、ごはんを作る家事をしてくれる。わたしにとって、お父さんがいつも家にいて、家事をすることは当たり前だけど、スーパーの店員さんや友だちのお母さんたちからはふしぎに思われている。今まで何回お父さんの仕事は何、と聞かれたかおぼえていない。それでもお父さんはいつも笑っている。気がつくとわたしも笑っている。わたしはそんなお父さんが大すきだ。

 ある日、めずらしくお父さんが…

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