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 新型コロナウイルスのワクチン接種が英国で8日、始まった。日本にも供給が予定されているが、承認や接種の時期は見通せていない。ほかにも実用化の近いワクチンが控え、世界的大流行(パンデミック)の収束に向けた「切り札」となるのか、期待が高まる。ただ、長期的な有効性と安全性については慎重な見方もある。

 接種は8日午前6時半ごろ、英中部コベントリーの病院を筆頭に、各地で始まった。英国全土では約70の病院が接種の拠点に指定されている。接種の対象者は、保健当局から手紙や電話で連絡を受ける。もともと外来診療で来院予定があったり、近く病院から退院したりする高齢者らから接種を進めている。

 英メディアは「歴史的瞬間」(BBC)などと報じた。接種の2人目の名前が劇作家と同じウィリアム・シェークスピアさんだったことも話題となった。満面の笑みでBBCの番組に出演したハンコック保健相は「本当に感動的だ。病気を打ち負かすのに重要な瞬間だ」と喜んだ。ただ、高齢者らにワクチンが行き渡るまでには数カ月かかるとして、「(感染抑止の)ルールは引き続き守らなければならない」と語った。

 ジョンソン首相も訪問先のロンドンの病院で「ワクチン接種開始は素晴らしいが、感染抑止策を緩めることはできない」と語った。

 ワクチンは、米製薬大手ファイザーのベルギーにある工場で製造される。先週以降、英仏海峡の海底を走るユーロトンネル経由で英国内に運び込まれている。

 欧州最悪の6万人を超える死者を出した英国では、飲食店の営業や他世帯との交流が制限されるなど、厳しい感染抑止策が続く。早く日常に戻るため、ワクチンへの期待は大きい。

解凍した後は「5日しかもたない」

 大規模なワクチン接種を迅速に進める上で、ネックになっているのは冷凍輸送・保存の難しさだ。

 このワクチンは零下70度で保…

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