講談師初の人間国宝、一龍斎貞水さんが死去 81歳

 講談師人間国宝一龍斎貞水さん(いちりゅうさい・ていすい、本名浅野清太郎〈あさの・せいたろう〉)さんが3日、肺炎で死去した。81歳だった。親族と一門で密葬を営んだ。喪主は長男丈太郎さん。

 東京・湯島生まれ。1955年、五代目一龍斎貞丈に入門。66年、真打ちに昇進し、六代目貞水を襲名した。大道具や照明などを駆使した「立体怪談」をはじめ、怪談噺を得意とし、「怪談の貞水」の異名を取った。2002年には講談界で初となる人間国宝となり、同年から06年、10年から再び講談協会の会長を務めた。

 長らく低迷していた講談界を支え、「四谷怪談」(全5巻)や「忠臣蔵・本伝」(全15巻)の全編読み切りをCD化するほか、多方面で活動。自宅や湯島天満宮を会場に、若手たちの勉強会「講談湯島道場」を開催するなど、後進の育成にも力を注いだ。