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 登山道でふと小さな白い姿が目にとまった。「見るのは初めてだったが、すぐにオコジョと気付いた。カメラを出すまで、逃げずにいてくれたのは運が良かった」と、この写真を撮影した木村勇太さん(34)。昨年1月、国内2位の高峰である南アルプスの北岳(3193メートル)に登った帰路でのことだ。

拡大する写真・図版白い冬毛をまとったオコジョ。尾の先だけは黒いそうだ=木村勇太さん撮影、日本自然保護協会提供

 オコジョはイタチ科の動物。約40年にわたって調査を続ける野紫木(やしき)洋さん(87)によると、頭胴長(鼻先からお尻まで)は12~18センチと小さいものの、ネズミを中心に食べる肉食性で獰猛(どうもう)さも持つ。標高約1千メートル以上の山岳地帯にすみ、南アルプスは国内生息域の南限に当たる。

拡大する写真・図版丸い顔と黒い目をしたオコジョ。その愛くるしさから人気が高い=木村勇太さん撮影

 秋~春は白い冬毛だが、夏毛は茶色く、毛が換わる時期は気温や日照時間の影響を受ける。温暖化の影響からか、秋の換毛が遅く、春の換毛は早くなる傾向があり、野紫木さんは「白い冬毛の期間が短くなっている」と話している。(米山正寛)