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 サイバーセキュリティー対策の著名企業、米ファイア・アイは、外部から高度なサイバー攻撃を受け、顧客企業の安全対策の脆弱(ぜいじゃく)性をはかるソフトを盗まれたと8日発表した。同社は「国家の支援を受けた攻撃だ」としており、連邦捜査局(FBI)と連携して調査しているという。

 シリコンバレーに本社を置くファイア・アイは、米政府や大手企業がハッカー攻撃を受けた際に真っ先に頼るといわれる、世界でトップクラスのサイバーセキュリティー企業。ケビン・マンディア最高経営責任者(CEO)は同社のブログで被害を明らかにし、「トップ級の攻撃力がある国家による攻撃で、我々が対処してきた数万の事案と異なる」と説明した。

 盗まれたのは、顧客のシステムの弱点を見つけるために模擬サイバー攻撃などを行う「レッド・チーム・ツール」と呼ばれるソフト。ソフトは新たな攻撃に使われる可能性があり、同社は警戒を呼びかけている。

 ニューヨーク・タイムズは、ロシアが背後にいる可能性があると報じ、「銀行強盗を終えた泥棒が、FBIの捜査ツールを盗むようなもの」と驚きを伝えた。米国家安全保障局(NSA)のサイバー攻撃ツールが2016年に盗まれて以来の大きな事件だと伝えている。(サンフランシスコ=尾形聡彦)