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 東京・両国の江戸東京博物館で開催中の「国立ベルリン・エジプト博物館所蔵 古代エジプト展 天地創造の神話」(朝日新聞社など主催)は、コロナ禍の中で渡航制限など、様々な困難を乗り越え、「奇跡」的に実現できた。その「奇跡」の陰には、エジプトで開館準備中の「大エジプト博物館」に携わる日本人の遺物修復家たちの協力もあった。

拡大する写真・図版彩色が美しい「ネスコンスパケレドという名の女性のカルトナージュ棺」(前756~前712年ごろ)の裏側を確認する西坂朗子さん(手前)と足立収一さん=11月12日、東京都墨田区の江戸東京博物館

 開幕が10日後に迫る11月11日。ねじを外し、木箱のふたを開けると、長さ2メートルを超す人型木棺が姿を現した。日本初公開となる「タイレトカプという名の女性の人型棺・外棺」(前746~前525年ごろ)だ。感嘆の声が漏れた後、箱の中を確認した日本人修復家から「少し粉が落ちています」とすぐ指摘が入った。ライトで照らしながら、箱に落ちた粉の位置や大きさを確認。ベルリンの修復家たちと、携帯端末で映した画像をつないだリモートチェックで、問題がないことを確認すると、位置を記録した上でピンセットで1粒ずつつまみ上げ、小さな袋に保存していった。

 ロンドンの大英博物館、パリのルーブル美術館などと並ぶ、ヨーロッパ最大級の規模と質の高さを誇る総合博物館として知られるベルリン国立博物館群。その中で、ヨーロッパ3大エジプトコレクションと言われるエジプト博物館から、日本初公開の100点以上を含む名品約130点が来日することになり、主催者側は4年前から日独間で綿密な打ち合わせを重ねていた。

 だが、今年、新型コロナウイル…

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