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 福井県あわら市の製薬会社「小林化工」が製造した爪水虫などの皮膚病治療薬に睡眠導入剤の成分が混入していた問題で、健康被害を訴える人が、新たに29人増えて計113人(8日時点)となった。北海道から熊本県まで約20都道府県に及ぶという。福井県と同社が取材に明らかにした。同社によると、運転中に意識が薄れるなど服用の影響とみられる交通事故が14件あったという。

 同社によると、事故はいずれも単独事故。死亡者や重傷者はいないという。けがの有無については確認中としている。

 被害報告は、今月1~3日に大阪府、佐賀県、岐阜県の男女12人(2~77歳)から訴えがあり、同社は9月28日~12月3日に全国に出荷した100錠入り929箱の自主回収を発表。7日時点で計84人、8日時点で計113人から報告があった。入院が確認された患者は8日時点で21人(退院した人を含む)。服用した患者から意識消失や傾眠などの報告があり、北海道から熊本県まで約20の都道府県に及ぶという。

 問題となっている薬剤は経口抗真菌剤のイトラコナゾール錠50「MEEK」で、ロット番号T0EG08の製品。特許が切れた薬と同じ成分の薬を厚生労働省の承認を得て販売する「ジェネリック薬」だった。医師の処方箋(せん)が必要で、爪水虫やカンジダ症の治療に使われる。

 広報担当者は「作業員の勘違いにより重大なミスが起きた。有効成分のイトラコナゾールを加えるべきところ、製造所内にあった睡眠導入剤の成分を入れてしまった」と説明する。なぜ取り違えたかについて確認を進めている。

 医薬品製造業の許可を出した福井県は9日、同社に立ち入り調査を実施。調査を続け、行政処分も視野に混入原因を調べる。