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 原子力発電所の使用済み核燃料を一時保管する青森県むつ市の中間貯蔵施設について、大手電力会社でつくる電気事業連合会(電事連)が、関西電力など原発を持つ電力会社で共同利用する案を検討しているとの報道を受け、宮下宗一郎市長が10日、報道陣の取材に応じた。電事連や国から申し入れなどは受けていないと改めて述べ、「地域が振り回され、迷惑だ」と不快感を示した。

 むつ市に中間貯蔵施設を建設中のリサイクル燃料貯蔵(RFS)の親会社は東京電力ホールディングス(HD)と日本原子力発電(原電)で、市と県を含む4者は、RFSは東電HD、原電の使用済み核燃料を受け入れるとの内容で「立地協定」を結んでいる。宮下市長は「その協定の外にある会社が入ってくるということは、そもそも今の時点では想定していない」と改めて述べた。

 RFSについては2018年にも、関電がRFSに出資し、同社の使用済み燃料を搬入する案があるとの報道があった。宮下市長はこの際に経済産業省に確認し、当時の世耕弘成経産相が「むつに(使用済み核燃料を)集約することは考えていない」と述べたとしている。宮下市長は「世耕大臣が言ったことは今の時点でも国として生きている事項だと思う」と話し、報道の内容について国にも改めて問い合わせる意向を示した。

 また県によると、使用済み核燃料中間貯蔵施設をめぐる今回の報道を受けて電事連に問い合わせたところ、「決定した事実はない」との回答を得たという。県幹部は「共同利用の話はいっさい聞いていない。現時点でコメントできることはない」としている。(伊東大治、林義則)